レジストレーションをおえて一日目の最初はキーノートから。南国らしく?!少し時間もおしてゆったり目の開始。Asian Institute of Management のErika Fille T. Legara氏による、「Why Python in Scientific Research」。科学者の視点から見て Python のどこが魅力的か、というお話。自身の数ヶ月にも渡る C++ の実装がたった 2 行の Python のコードで置き換わった体験などを引き合いに、「自分たちの仕事はプログラムをすることではなく、事象のモデルを解き明かすことで、その上で Python はとても助けになっている」と続けました。これは別に職業として科学者ではないエンジニアも全く同じで、「コードを書く」のは仕事ではなくて、「顧客の役に立つものを作る」のが僕らの仕事であり、その上で最適なツールを選ぶ姿勢が重要である、というのは通じているように感じました。午後のキーノートは昨年に発刊された日本語の訳書「退屈なことはPythonにやらせよう」の著者の Al Sweigart 氏。任天堂の宮本さんの話を引き合いに出しながら自身の体験を元に、Python のコミュニティの楽しみ方などを語っていました。Al は一日目のグループランチで一緒に話をする機会もありましたが、PyCon 含めコミュニティを本当に楽しんでいる姿がとても印象的でした。その他、二日目のキーノートの Younggun Kim 氏や Manoj Pandey 氏も含め、要所要所を海外のスピーカが押さえていたことも印象に残りました。
一日目の午後には我らがハカルスの Ninz が「Healthy Python」というタイトルのセッションで登壇。ハカルスや自身の経験を踏まえ、「ヘルスケアサービスではデータが王様である」ということを軸に、Python の良さや Hacarus Fit での実装についてお話しました。会場からは沢山質問も出て関心を持っていただいて嬉しかった次第。
全体を通してセッションの内容は、Python そのものやデータサイエンス、Django のようなウェブ開発、Alexa スキルといった最近のトレンド、とバランス良く構成されている印象でした。ただやはりその中でもディープラーニングを利用して自然文を生成する「Resurrecting the dead with deep learning」といった機械学習・ディープラーニングに関するセッションについては教室から人が溢れるくらいで、この領域での Python への関心の高さは日本とも共通しているのではないかと感じました。Trump 氏の発言から学習されたモデルを使ったDeepDrumpfの話は興味深いものでした。

セッション以外にも、PyCon PH には参加者同士の交流を図る仕掛けが色々ありました。その一つが上の写真にある Python の Zen を記したブックマーク。これは参加者へ配られるノベルティなのですが、最初配られるのは同じ内容が記載されたものが二つ。これを他の参加者と交換することで色々な Zen を集めるよう促されました。その他、一日目のランチではいくつかのトピックが提示されて、自分が興味のあるところに行ってグループランチができるようになっていました。僕が参加した「コミュニティ」をトピックにしたグループランチではキーノートスピーカーの Al や同じく日本から来ていた PyCon JP のボードメンバーであるイクバルと話をすることができました。
また、コミュニティイベントおなじみの LT も行われました。今回、せっかくフィリピンに来たこと、現地メンバーにもそそのかされ(笑)、久しぶりの英語で技術トークをさせてもらいました。トピックは はんなり Python でもお話させていただいている、スパースモデリングのイントロ。CTO たるもの、いついかなる時でも人前で話ができるような引き出しは持って置かないと、と自戒を込めて。
ざっとですが PyCon PH の模様をまとめてみました。全体を通じてコミュニティを盛り上げていきたいというオーガナイザーチームの気持ちが見えて、とても居心地の良いイベントでした。楽しみにしていたトークが当日スピーカがこれないといった事情でキャンセルされたところは残念でしたが、その辺りは今後改善されることを期待したいです。また、フィリピンで実際のサービスを展開している開発者がガンガン自社の事例を話すようになるともっと面白くなりそうです。
今年は大阪でも PyCon miniが開催されるようで楽しみです。本エントリは Python の Zen で締めくくりを。
Sparse is better than dense.
Category: Python